入学式・入寮式

入学式全景

2011.04.09

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学校長式辞

入学式式辞

 今年の春は、中国の詩人・杜甫の詩を思い浮かべた人が多かったのではないでしょうか。曰く「国破れて山河あり 城春にして草木深し」。草木を桜に置き換えますと、まさに今の日本の状況です。私どもはそういう中で、野添育友会長様、保護者の皆様のご出席を賜り、三木学園白陵中学校・白陵高等学校第49回入学式を挙行する運びになりました。例年とは違う複雑な思いなしとはしませんが、今この場にある皆さんにとっては、人生の期を画する大事なスタートの日であることは間違いありません。

 まず、先ほど入学を許可しました中学1年生、高校1年生の皆さん、入学おめでとうございます。とりわけこの1・2月の入試を乗りこえて入学してきた人にとりましては、新たに成長していく場を自ら選び、その所を得たということで、心の内はひとしお豊かにふくれ上がるものがあるかと思います。私たちは、皆さんすべてが今日の喜びを強い決意にかえて、新しい学校生活に意欲を燃やしてくれることを期待しています。そして、ご列席の保護者の皆様にも、改めてご子弟のご入学についてお祝いを申し述べるとともに、一緒に手を携えてその成長を支援していきましょうと申し上げたいと思います。

 さて、これからの6年間あるいは3年間、私どもは、授業はもとより学校行事や部活動等、学校生活のすべてが学習・訓練の場であると考え、最終的に生徒、保護者の皆様に本校を選んでよかったと思っていただけるよう、全身全霊で教育にあたるつもりでおります。その出発の時にあたり、私の考えの一端を申し上げたいと思います。

 私は、昨年の学校説明会で、何回か同じ言い方で白陵の姿を述べてきました。その一つは、「ともに学ぶ」ということです。生徒と先生、生徒同士が一緒になって切嵯琢磨するということで、その際のキーワードは信頼感です。お互いに信頼し合う気持ち、それは皆が同じ考え・思いであることを意味するのではありません。人はそれぞれ違います。また、時には誤解もあったり、気持ちが揺れ動いて正常さを欠くこともあります。しかし、そういう時でも友達と語り合い、先生の言葉を聞き、先輩の有り様を見ながら自分のすべきことをしっかりやっていくのです。生徒と先生の信頼感に加えて、学校とご家庭の信頼関係も不可欠です。それに類したことを孔子は、『論語』の中で「武器よりも、食料よりも、信頼感が大事である」と述べています。

 二つ目は、その上に立って、当然のことですが、学校での学習を通してより高きを目指すということです。本校では、学力に関係なく、生徒の授業や話を聞く態度のよさは特筆に値します。皆、学ぶことの根本が分かっており、私は、この一生懸命さは類なく貴重なものだと考えています。おそらくこれは、白陵の生徒と先生が作り上げてきた文化と言っていいでしょう。

 今、東日本大震災の被害に激しい怒りもヒステリーも見せず、ひたすら耐えてすべきことをしている日本人の有り様が、まさに日本の比類ない文化として世界に発信されていますが、私たちはこの白陵にある文化をさらに発展させていきたいと思っています。何故なら、文化というのは初めからそこにそのようにあったのではなく、徐々に作り上げられたものだからです。今を盛りの華麗な桜の景色も、長い歴史と多くの人の努力の上に築き上げられてきました。笹部進太郎氏や佐野藤右衛門氏らは「桜守」と呼ばれて、それぞれ大きな功績を残していますが、例えば、夙川の桜も、造幣局の通り抜けの桜も、橿原神宮の桜並木も、そして多くの新しい桜の品種も、この笹部氏の生涯をかけた努力なしにはあり得なかったのです。同じように皆さんも、指導に従って一生懸命がんばるという白陵の文化を自分のものとし、よりすばらしい文化を担う一翼になってほしいと思います。

 さて、その白陵の教育方針を示す校訓については、後日説明がありますので、今日は校歌について述べたいと思います。皆さんのうち半数以上は校歌についてまだ何も知りませんが、歌詞は詩人の竹中郁氏によるものです。校歌はまず、白陸生のあるべき姿を次のように歌います。「こころの泉に深まる星は 澄みきる真水野 われらの瞳」、すなわち私はこれを、「白陵生の心という泉の中に、深々と崇高なまでの光を放っているものは、澄みきった清水のような『われらの瞳』である」と解しました。学習に対する姿勢が澄みきった瞳の輝きに現れていると言っているのです。本校を創設した学園長がこの歌詞にどれほど関わっておられたのか、私は知りませんが、学園長の望みがはっきりと託されているように感じられます。そして、校歌はさらに、この白陵の丘にそよぐ風には、世界の響きがこもっているのだから、皆さんは未来に届くような高々とした峰火を立てよ、と歌います。それは換言すれば、白陵生が世界に羽ばたく人になるという宣言につながります。実に壮大で意欲的な決意が、優美にして力強いメロディーに乗って歌われるのです。

 この2月、私は皆さんの決意のほどを見たいと思い、推薦図書を読んで感想文を書くことを求めました。背伸びをしても分かりにくいような難しい本もありましたが、非常に前向きに、白陵での生活を充実させたいという意気込みがどの作文からも感じられ、大変頼もしく思いました。初志貫徹を言い切った人、中学の3年間で全員の顔と名前を覚えると言った人、大きく文部科学省に入る夢を述べた人等、言い方は違いますが、思いの濃さは共通すると思って読みました。

 その意味で、皆さんはすべて、先ほどの校歌の理念を自分のものとして白陵生活を送ろうとしている生徒です。そういう皆さんの新しい門出にあたり、改めて、52期の中学1年生、49期の高校1年生が力強く成長していきますことを祈念して、式辞といたします。

  平成23年4月9日
                    学校法人三木学園白陵中学校・高等学校 校長    斎藤興哉

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入学式の一日

第49回入学式の日です。

2011.04.09


校門の立て看板前にて記念撮影。


記念棟前で集合。


いよいよ入学式が始まります。


入学許可宣言。


新入生の代表が、宣誓を行い、宣誓書を校長に手渡します。


学年団の先生方が紹介されます。


小雨に濡れながら、記念撮影に向かいます。


中学新1年生。その1。


その2。


その3。


その4。


高校新1年生。その1。


その2。


その3。


その4。


その5。


高校の教室にて、ホームルームが行われています。


中学の教室の様子。


御苦労さまでした。

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白陵寮の入寮式

白陵寮の入寮式が行われました。

2011.04.09


白陵寮の食堂で、入寮式が行われます。


新入寮生が紹介されます。


新入寮生の代表が宣誓します。


寮長があいさつします。


寮館長の御挨拶です。


昼食を頂きます。


新入寮生が一人一人自己紹介をしていきました。

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