卒業式2026.02.11
卒業式全景

学校長式辞
卒業式式辞
立春を過ぎてからも寒い日が続きました。それでも太陽からの恵みは日に日に増しています。 この佳き日に、卒業を迎えられた190名の皆さん、誠におめでとうございます。 ご来賓の皆様、ご列席の皆様、そして在校生とともに、ご卒業をお祝い申し上げます。 あわせて、これまで関係者の皆様より賜りました多大なるご支援に、感謝申し上げます。
皆さんが入学されたのは、令和5年4月10日でした。コロナ禍からの脱却期にあたり、 3年間続いていた中高別々での入学式に終止符が打たれた年でもありました。 校内の桜はすでに盛りを過ぎていましたが、4年ぶりとなる中高合同の式典は、良い天気にも恵まれ、晴れやかな門出となりました。
その5日後には、BSテレ東の『The名門校』で先輩たちの“白陵生ここにあり”といった活躍が放映されました。 失敗を恐れず挑戦する姿に刺激され、これから始まる高校生活への期待を大きく膨らませた人も多かったでしょう。
しかし、6月に入ると雨の日が続き、球技大会は、前日からの大雨により2日後に延期となりました。 仕切り直しとなった当日は快晴。先輩たちに引けを取らない、皆さんの果敢なプレーが今も印象に残っています。 その反動でしょうか、数日後には発熱者が相次ぎ、学年閉鎖となったのが高校1年でした。 そういえば、頑張る前に体調を崩してしまう心優しい人もいました。東京キャリア研修前日にコロナで発熱したのは、岡本学年主任でした。 代わりに引率した塩月先生は、東京で迷ったときの目印には最適な存在であったとか。
9月には、これも4年ぶりとなるフルバージョンの運動会が開催されました。生徒会が掲げた白陵祭のテーマは「新生」というものでした。 新しく生まれ変わろうという熱気が会場を包みましたが、そこで頑張りすぎたのか、運動会直後、学年閉鎖になったのがやはり高校1年でした。 そのすぐ後にある文化祭の開催が危ぶまれましたが、なんとか回復し、あの白陵史上最多となる来校者を迎えた文化祭をやり遂げることができました。
11月には中国至宝芸術団による変面や高椅子などの驚きの演技を鑑賞し、雨天でも大丈夫の柔道大会などを経て、皆さんはいよいよ高校2年生になりました。
始業式の行われたのは令和6年4月8日。いよいよ学校の中心学年となった皆さんの門出を祝うかのように、桜は満開でした。 6月の球技大会当日は晴天でしたが、JRの遅延により開会を30分遅らせるというハプニングもありました。 それでも進行を工夫し、無事に良い大会を作り上げてくれました。皆さんが掲げた白陵祭のテーマは「つなぐ」。 前年の「新生」を受け継ぎ、次へと繋いでいこうという明確な意思が感じられました。
9月の運動会は好天に恵まれましたが、朝6時の時点で既に26度という厳しい暑さでした。 それでも冗長さを感じさせない、手際のよい中身の濃い運営で、素晴らしい運動会となりました。 文化祭では、皆さんの熱気が接近中の台風14号を熱帯低気圧へと変えました。朝7時でも気温は28度という暑さの中、何とか開催にこぎつけ、 昼からは雨も上がり、昨年に次ぐ多くの来校者を迎えることができました。まさに「つなぐ」にふさわしい一日となりました。
10月には神戸国際ホールでの関西フィルハーモニー管弦楽団による演奏会があり、情熱的な指揮と迫力のある演奏に心を打たれました。 そして、あの「壮絶」な修学旅行が続きます。感染スピードの速い、つまり、全くのろくないノロウイルスに見舞われました。 それも含めて、皆さんにとっては忘れがたい、そしておそらく人生最後となる修学旅行になったことでしょう。
昨年、帝国データバンクが発表した「企業が福利厚生で今必要だと考えているもの」の第1位は「社員旅行」でした。 みんなで寝食を共にする体験が、コロナ禍で失われたコミュニケーションを取り戻すうえで重要だと考えられたからです。 コミュニケーションは、単なる言葉のやり取りだけではない― ―そのことを、コロナ禍で改めて学んだのだと思います。 それは学校教育においても同様でした。
こうした経験を積み重ねる中で、皆さんはもちろん、学年主任も含め、ウイルスに負けない強さを身につけていったのではないでしょうか。 高校3年生になると、皆さんはますます元気で、後輩たちが掲げた白陵祭のテーマ「HERO」がまるで自分たちを表す言葉のように感じた人もいるでしょう。 特に運動会での力強い姿には、大きな成長を感じました。そういった積み重ねにより、コロナ禍のあいだ中止が続いていた運動会は、 この3年間で一つの完成形へと近づきました。新年度からは5月開催の体育祭へと、さらに進化していくことでしょう。
ここで一つ、なぞかけです。「共通テストを終えた皆さん」とかけまして、「マラソン」とときます。 その心は― ―「後半が大事」でしょう。そうです、まさにここからが正念場です。 ここ一番という時に、カレーを食べに行くのもいいですが、失敗を恐れず、五分五分の戦いに臨むことが人生を豊かにしてくれます。
さて、このように3年間を振り返るとき、皆さんの胸にはさまざまな思いがこみ上げてくることでしょう。 あの時挑戦しようしたけれど、壁に阻まれた― ―そんな経験もあったかもしれません。 悪天候や病気は、その時の自分の力ではどうにもならない壁です。しかし、できないのであれば発想を転換し、取り止めたり、 延期したり、或いは別の方法を考えたりすることができました。一方で、自分で勝手に壁を作り、挑戦しなかったことはなかったでしょうか。 数学や英語が苦手だと思い込み、公式や単語などを覚えなければいつまでも苦手なままです。 目先の試験などにとらわれず、まずは徹底してやってみることが大切です。そうすれば何でも好きになり、覚えることも次第に楽しくなったはずです。
最近、「AIの発達で無くなる職業は何か」といった話題を耳にすることがあります。将来に不安を感じることがあるかもしれません。 しかし、社会は常に変化しますし、まずは今自分ができることに取り組めば、自分自身も変化します。 つまり壁の意味そのものが変わるのです。「AIに任せる部分は任せる。しかしその前に、人間ができることは人間がする」という姿勢が大切です。 そうでなければ、人は考える力を失い、AIの奴隷になってしまうからです。AIや他人に未来を尋ねるのではなく、 仲間とどのような未来を創りたいのかを考え、自ら未来を創り出してください。それこそが「新生」から「つなぐ」、 そして「HERO」へと続く皆さんの歩みでもあったのではないでしょうか。
AIを超える人間力があってこそ実現できる明るい未来は、皆さん自身の手の中にあるのです。 白陵高校卒業生数は、第61期生の皆さんを含めると10,624「無二の世」になりました。仲間と励ましあい、「独立不羈」を目指してください。 そして「正明闊達」という理想を実現しながら、ここだ!という場所に種を蒔いてください。 それが「無二の世の中」という花を咲かせるためのスタートとなります。
新たな門出ですね。
ご卒業、誠におめでとうございます。
令和8年2月11日
学校法人三木学園 白陵高等学校 校長 宮﨑 陽太郎
送辞
在校生代表送辞
桜の蕾も膨らみ始め、春の兆しを感じるこの佳き日に、白陵高等学校を卒業されます61期生の先輩方、ご卒業おめでとうございます。 在校生一同、心よりお祝い申し上げます。
皆様は、本校での六年間を通し、学業面は勿論、学校行事や部活動等において私達後輩を導いてくれました。 改めて今までの学校生活を振り返ると、事あるごとに先輩方の持つ圧倒的な力に元気を頂いたことに気づきます。
先輩方の学年は、新型コロナウイルスの影響等により必ずしも学校行事に恵まれた環境ではありませんでした。 それでも先輩方が限られた状況の中私達に見せてくださった背中程安心感に溢れるものはありません。 そして学校行事が通常通り開催されることとなった際に先輩方が放った、今まで抑え込んでいたエネルギーは私達後輩には眩しすぎる程で、 まさに青春とはこのようなものであると感じました。特に今年の運動会で先輩方が披露した入場行進のパフォーマンスは、 二拍子の枠をも飛び越えた過去にも類を見ない素晴らしい完成度で、発想力と団結力に驚かされました。 取り戻せない時間への一種の執念のような熱狂は、学校生活のスタートを感染症により潰された先輩方だからこそのものです。
学校行事以外でも、部活動で華やかな成績を残す先輩や、学業に力を注ぎ込む先輩の姿は私達の目標であり、大きな励みとなりました。 先輩方の学年色である黄色は幸福や知性、エネルギーの象徴です。まさに学年そのものを体現した色だと思います。
皆様が白陵で過ごした六年間はこれからの人生において、心のなかでふと立ち帰る時間になるでしょう。 これから先、それぞれの信じた道を突き進んでいく中で先輩方の培った学びや絆、そして忍耐が困難の中発揮されていくことと信じています。
そのような先輩方への思いを、僭越ながら漢詩に託そうと思います。
新樹沿途校樹道
紫藤香満迎垂桜
白鷺臨正明闊達
雖千枝唯発一幹学園道路の葉が生え変わる度に幾度も通った道を歩く日々も少なくなるにつれ、先輩方が白陵を離れるのを寂しく思うと同時に、 枝垂れ桜と藤の花が迎える曲がり角のように、これから先さまざまな分野で活躍される先輩方への祝福をこの胸に抱いています。 私達は先輩方から頂いたエネルギーを、先輩方がしてくださったように次の白陵生に繋いでいくように、これからも日々精進してまいります。
白鷺のように新たな空へと羽ばたく先輩方が、迷うこと無く自らの道を歩まれますように。 卒業生の皆様のご健勝とご活躍をお祈り申し上げ、送辞とさせていただきます。
令和8年2月11日
在校生代表 池堂僚一
答辞
卒業生代表答辞
翔鳥高上天際遠 しょうちょうたかくあがりてんさいとおし
遠岩回首旧雲深 えんがんかいしゅきゅううんふかし
一幹培我風与道 いっかんわれをつちかいかぜとみちとを
白鷺同行志常新 はくろどうこうこころざしつねにあらたなり厳しい冬の寒さはまだ続きますが、少しずつ春の訪れを感じられるようになった今日、私たちはこの学び舎から旅立ちます。 本日は、私たち61期生のためにこのような素晴らしい卒業式を挙行してくださったことを、卒業生を代表して心より御礼申し上げます。
学校生活を振り返ったとき、まず頭に浮かんだのは学年閉鎖の回数です。 2023年に第五類感染症に移行してから新型コロナウイルスによる制約はほとんどなくなったとはいえ、 時に高校生活に暗い影を落とすこともありました。白陵史上最多とも思われる学年閉鎖にうんざりすることもありましたが、 今ではこれも印象深い出来事です。病と闘う日々を余儀なくされた私たちですが、そのような中でも仲間との協力や地道な努力など大切なことを学んできました。
高校二年生の修学旅行では、幾度となく雨に降られながらも、トレッキングやカヌー、 マリンアクティビティが始まると天気は奇跡のような回復を見せ、沖縄の自然を存分に楽しむことができました。 また、4泊5日という長い時間をともに過ごす中で仲間の新たな一面を発見することもありました。 この経験は忘れられない出来事として私たちに刻まれ、61期はさらに結束を強めて最高学年を迎えることにつながったと思います。 高校最後の運動会では、これまで比較的大人しく過ごしながら熟成させていたエネルギーを爆発させるかのごとく、 最高の盛り上がりを見せました。絶えず歌い、踊り、叫び、競技も応援も全力で行い、白陵全体を熱狂の嵐に巻き込みました。 私たちの有り余るほどのエネルギーは今、真っ直ぐ受験という試練に注がれています。
もちろん、白陵での生活は楽しいことばかりではありませんでした。時に理不尽な壁を前にし、目を背けたくなることもありました。 しかし、立ち止まった時間に無駄はなく、いつも私たちに深みを与えてくれたと感じています。
こうして私たちが無事に卒業の日を迎えることができたのも、多大なるご迷惑をおかけしながらも私たちを一人の人として尊重し、 温かく見守り続けてくださった61期の先生方のおかげです。そんな先生方の背中を見ていたからこそ、 私たちは仲間を尊重し合うことの大切さを学んだように思います。私は61期生の一員であったことを誇りに思っています。
「この世界は好都合に未完成」
サカナクションの楽曲「怪獣」にこのような一節があります。この曲はテレビアニメ『チ。?地球の運動について?』の主題歌であり、 ボーカル山口一郎さんと自身が患う病との葛藤を表現した作品です。知ること、進むことへのひたすらな渇望、 一方でそれと同時に生じるどうしようもない不安。この世界は私たちの知らないことであふれています。 知ることには時に恐怖も伴いますが、知ることで確実に世界は広がります。 未完成な世界は自分次第でどうにでも変わっていくのだと信じ、190人それぞれの道を歩んでいきます。
最後になりましたが、私たちを親身になって指導してくださった先生方、私たちの学校生活を支えてくださった職員の皆さま、 白陵を一緒に盛り上げてくれた後輩、そして私たちをいつもそばで見守り励ましてくれた家族に心からの感謝の意を表するとともに、 白陵高校の更なるご発展を祈念いたしまして、答辞とさせていただきます。
令和8年2月11日
第61期卒業生代表 桑田 愛
卒業式
卒業式の一日
卒業式予行と記念品贈呈式

























































































































































